昨日の朝、出がけに口の中が出血しました。
いや、何をしたわけじゃないんですよ。
風邪ひいたときとか、鼻をすすった瞬間に痰のようなものが口の中にはいってくることってありますよね?
あまりきれいな表現ではありませんが、まさにそんな感じでした。
で、僕も痰だと思ったので吐き出したのです。

そしたら真っ赤!

一瞬、目の前が真っ白になりました。
気を取り直して口の中を鏡で見てみると、手術をして縫い合わせたあたりのところから出血しています。
うーむ。
とりあえず少しほおっておいたのですが血が止まる気配はありません。
ちょっとまずいかもなぁと思って、病院に電話。
そうしたらちょうど主治医の先生が当直だったので相談。
近いしくれば?とのことなので、診てもらうことにしました。

本当は出かける予定があったんですけど、さすがにこれはこっちを優先させます。
とりあえずうちの家族と会うことになっていたので、遅れることを連絡。
正直に今の状況を話します。
ま、そりゃあね。
仕方がない。

で、電車で病院に向かいました。
口の中ではまだ血が出ているのがわかります。
あ、血が出ているとはいってもごぼごぼと出ているわけではなくずーっとじわーっと出ているだけなんですけどね。
電車は比較的すいてました。
しっかり座れます。
さすが休日。

電車に揺られながら考える。
何が原因なんだろう?
出血部位はどうも切除して縫合したあたり。
手術では切除断端も陰性だった。
だから、出血の部位を考えても腫瘍からの出血ということは考えにくい。
っていうか、腫瘍からの出血であればもっと肉眼的に腫瘍が見えてもおかしくない。
そんなに腫瘍をまじまじと見ているわけではないけども、そんなに粘膜に変化があるようには思えない。
ってことはそれは違うといえるのではないだろうか…

冷静に判断をするとそんな結論になる。
でも、よくわからない。

冷静に考えて、再発ということはありえないだろう。
そう、この前の口内炎を見つけたときのようなある意味確信に近いものはない。
いや、今回のは問題がないという確信のほうがはるかにある。
でも、考えちゃうんですけどね…






そんな感じで病院について主治医に確認をしてもらいました。
病院についてしばらくしたら出血は止まりました。
出血の場所は今回の手術をしたところ。


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僕の舌です。
曲がっているところが舌の先端。
これは意図的に舌を曲げているわけなんですけど、切除したところをT字型に縫合しています。
そのTの部分の重なったところから今回は出血していました。
確かに粘膜としては一番薄いところですし、こんな舌なので引き連れたりすれば一番出血しやすい場所だったりします。
触診でも硬結は認めず(腫瘍は正常組織に比べて堅くなっているのです)、特に異常は見当たらないとのこと。
診断としてはおそらくは詰め物をしている内向している歯が、出血したところに当たってしまい出血してしまったのであろうということでした。
その近くに白板のようなものを形成しているため、日常的に刺激されている可能性があると…
もしまた出血をするようであれば、歯科でもう少しまた削ってもらう必要があるかもしれないとのことでした。


まぁ、再来週に超音波検査と診察があるので、その時にまた診てもらおうと思います。




いやはや。
なんかビビりになっています。
なんとなく「!?」って思ってしまう。
バランス難しいですねぇ…


僕の術後の舌を経時的に見てみると…

2

まずこれが術後、退院したあたりかな…?
全体的に白っぽくなっていてまだ汚い印象。
舌にもむくみがあるしね。

3


これが術後約2カ月。
ちょっと見づらいですけど、最初に比べるとだいぶ良くなっています。


4

そして今回と、見比べてみるとしっかりときれいになっているのがわかります。
先月のCTでだいぶ安心していたので、今回の出血はだいぶショッキングでした。


うーん。
そしてそんな安心感を簡単に吹き飛ばしてしまう。
怖いな。


今回の記録はまぁ、異常なしでしたっていうのが結論なわけで、そういう意味ですごく良かったわけです。












診察が終わって、うちの両親のところに遅れて到着。
いろいろと話をするわけですよ。
なんとなく素直に親のいうことを聴ける自分がいたりします。
そりゃあね。
親よりも先に死ぬかもしれないっていう状況にさらされましたからね。
そりゃあ、親を大切にしようと思う気持ちが働きます。
ほんとはこんなことにならなくても、そして三十を超えてではなくもっと早くそういう気持ちにならなくてはいけなかったんですけどね。

ま、それは過ぎてしまってどうしようもないということで。

うちの父親と最近、本当によく話をするような気がします。
子供の頃、話をした記憶がほとんどないんですよね。
家にはほとんどいませんでしたから。
ただ、家族のために仕事をしている。
それだけはしっかりと感じていたと思います。
だから、いなくても別にいやだとも思わなかったし、仕方ないと感じていました。
背中を見て育った…って感じかなぁ。
なので、今になって話をするのはすごく新鮮です。
新鮮というかとてもためになる。
もっとしっかりと話をしなくてはいかんなぁと思いますねぇ。
いちばん身近な年上ですからね。
ちゃんといいところを吸収しなくては。

まさにけがの功名ってやつです。


なかなか悪いことだけじゃないですねぇ。
今度のことがなかったら、こんなふうにはなっていなかったと思います。

そういう意味ではよかった、よかった。







このまま、このまま。
あと5年、何ともありませんように…