今日のビール。

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サンクトガーレン FRESH HOP IPA 2020。
生っぽいホップの香りを感じるビールです。
香りに鋭さではなく柔らかさを感じます。

口に含むと、甘味を感じたような気がしたあとすぐに、ホップの苦味を感じる味わい。
甘いわけではないと思うわけですが、口に含んだときに甘味を感じるような気がするのが面白い。
これ、なんなんでしょうね?
面白い。

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HPより解説。
FRESH HOP IPAは、今年8月にスタッフが北杜市(山梨県)で収穫してきた、国産ホップ1号の”かいこがね”を使用したビールです。

ホップはビールの主原料で、主に香りと苦味のもとになります。花なので収穫後は枯れて腐ってしまいます。
そのため通常ビール会社が使っているのは、長期保存できるように乾燥処理したホップです。
1年中安定した品質のホップを使うために乾燥処理は欠かせませんが、その工程で香り成分が揮発することも避けられません。

でもこのビールには、何の成分も失われていない摘みたてホップをそのまま使用。とれたてホップを使ったビールは、限られた場所(ビール醸造所とホップ畑の距離が近い)、限られた時期(ホップの収穫時期)しか造れない特別なものです。

国産ホップのフレーバーは、海外のものに比べると繊細です。その繊細なフレーバーを存分に引き出せるように、このビールはボディ(糖度)を極限まで落とし、ドライに仕上げています。
通常、IPAのようなホップを大量に使うビールは糖度も高めにして、香り・苦味の強さに負けない厚みのある飲み口にします。
でも、このビールの糖度はほぼ0。
同じIPAスタイルのYOKOHAMA XPAは4前後、ゴールデンエールは3前後、“ドライ“で有名な某ビールでも1.5前後と言われるため、いかに定説を外れたビールであるかが分かるかと思います。

日本ではドライなビールというとシャープで硬い飲み口を想像する方が多いと思いますが、このビールはその逆。タンパク質の多い小麦麦芽やオーツ麦を使用し、クリーミーで柔らかな飲み口です。

大量のホップは全て、理論上ホップの苦味が抽出されない麦汁煮沸後に投入。
苦味は微かで、シトラスのようなホップフレーバーだけをビールに凝縮させました。

さらにホップニックによる2回のドライホップで、フルーティーなホップフレーバーを増し増しにしています。

糖度はほぼゼロでありながら、口に含むとホップのフレーバーから甘さを感じることが出来ます。ドライな飲み口に圧倒的ホップ感。まるで“ホップのシャンパン”のようなビールです。

サンクトガーレンが北杜市のホップを使い始めたのは2012年から。ここ数年は安定して収穫量が増えています。
それを活用して、2019年よりマッシュホップの工程を取り入れています。
通常は麦汁の煮沸段階で入れるホップを、その前の麦汁をつくる糖化段階でも入れてしまうものです。
マッシュホップ後、醸造工程では4回のホップ投入、さらに2回のドライホップを施し、ホップ投入は通常の約2倍の計7回。

栓を開けてグラスに注ぐと、まるでホップ畑の中にいるような青々としたグラッシーな風味が広がります。


甘味を感じたのもしっかり解説されていました(笑)
いやはや、美味しいビールです。
これ、いいですね。
また買ってこよう。
そして、いろんなビールと飲み比べてみたいと思います。